コレクティブインパクトを失敗させる4つの罠

コレクティブインパクトアプローチは数あるコラボレーション(協働)の中でも、パートナーの属性が多く、連携も特に密な点が特徴的です。そんなアプローチだからこそ、たくさんの罠が待ち受けています。今回は、コレクティブインパクトを失敗に終わらせてしまう4つの罠(トラップ)を紹介します。

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コレクティブインパクトのおさらい

コレクティブインパクトは、たくさんの異なる立場・属性・セクターの組織や個人が同じビジョンや評価システムの下で、互いの強みを連携させ社会課題の解決を目指すアプローチのことです。最近の複雑化する社会課題を解決するコラボレーション(協働)の手法として注目を集めています。

コレクティブインパクトアプローチを成功させるための必要条件として以下の5つが挙げられていて、世界中で実践が生まれています。

  • 共通のアジェンダ
  • 共通評価の仕組み
  • 相互強化の仕組み
  • 継続的なコミュニケーション
  • バックボーン支援組織

より詳しい内容は、「コレクティブインパクトとは?社会変革を加速させるアプローチのキホン」をご覧になってください。

失敗に誘う4つの罠

実践が生まれているのに伴い、数々の失敗例も生まれているようです。今回はそんなレポートの内容を元に代表的な4つの罠(トラップ)を紹介します。

コミュニティに貢献せずに結果を出そうとする

コレクティブインパクトアプローチの過程で多くの組織が実践のためのコミュニティに参加します。参加した組織は色々な情報を手に入れたり、資金的なバックアップも得られるかも知れません。参加することで組織としては大きな恩恵を得ることができるのです。

しかし、組織の方がコミュニティに貢献することも大切です。パートナーである組織に貢献せずにコミュニティからの資源を受け取るだけでは、最終的にそのコミュニティ自体が立ち行かなくなります。

参加するものの行動に移せていない

参加するだけで、具体的な行動に移せないのも失敗の一つです。具体的にどのように社会課題の解決について貢献しているのかをそれぞれが追求しなければ、意味がありません。

これは、コレクティブインパクトに関してとても重要なポイントだと言えます。異なるセクター間で連携することはあくまで手段であって目的であってはいけません。目指している成果をあげられてこそ意味があります。そのためには、具体的な行動ビジョンや密なコミュニケーションが必要になるでしょう。

短期間で諦めてしまう

短期間で結果が出ないからと諦めてしまうという失敗も多いようです。これは特にソーシャルイノベーションに取り組む人たちの中で多いのですが、狙っている成果をあげるまでには時間がかかることがほとんどです。一朝一夕で達成できるものなどほとんどありません。ましてや、コレクティブインパクトアプローチによって解決しようとしている社会課題は複雑な社会課題であることがほとんどです。

短期間で諦めてしまう直接的な理由は、資金難であったりメンパー間でのモチベーションの低下など様々にあげられます。長い期間で腰を据えて取り組めるような体制づくりが最初の段階で必要でしょう。

情報の共有はするものの、定着せず

情報の共有は、コレクティブインパクトを成功させるための必要条件の中にも表れています。しかし、情報の共有はすればいいというものではなく、定着し活用されなければ意味がありません。

コレクティブインパクトの実践の中で共有される情報といえば、それぞれの進捗や社会的インパクト評価の結果であったり、受益者の様子であったり様々です。しかし、多くのセクターや立場の組織や個人が連携し一体となって社会課題の解決に当たる以上、情報を共有するだけでなく各々が活用できるところまで気を回さなければいけません。

まとめ

今回はコレクティブインパクトの失敗事例から、どんな落とし穴があるのかを4つのポイントに絞って解説しました。多くの立場の違う組織が連携するので、単体の組織で取り組む場合(Isolated Impact)とは異なる難しさがあります。たくさんの事例が生まれているということは、その分だけ失敗の事例も積み重なっているということです。そういった事例からも学べることが多いのではないでしょうか?

参考文献

[1]Promise Neighborhoods Institute at PolicyLink”COLLECTIVE IMPACT IN ACTION:Improving Results for Children from Cradle to Career”

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