NPOにとって社会的インパクト評価が必要な3つの理由

社会的インパクト評価は、いろいろな場面で言及されるようになってきましたが、これはNPOにとってどんな意味合いがあるのでしょうか?社会的インパクトがNPOにとって必要な3つの理由を紹介します。

理由1:より民間の資源を活用できるから

資源とは、資金や人材、情報などのことを指します。これまで政府や行政によって行われてきた社会サービスを民間組織であるNPOが担おうとしているわけですが、そのNPOも事業をやっていくにあたり、多くの資源が必要です。このとき、NPOに資源を提供する人や組織のほとんども、やはり民間の人や組織です。

しかし、NPOにお金を寄付する人たちやボランティアに参加する人たち、助成金を出す財団などの多くは、できれば自分たちの持つ資源を有効に、そして世の中の役に立つように活用してほしいという思いを少なからず持っているはずです。このような人たちや組織は、NPOがどのくらいの成果を上げているかという点を基準にして、限りある資源を預けようと考えます。このとき、そのNPOがどのくらいの成果をあげているのかといった情報を与えてくれるのが社会的インパクト評価です。

このようにNPOの事業が、どのくらいの成果を上げられたのかという点を説明してくれる社会的インパクト評価は、民間の資源がNPOへ流れていくための潤滑油のような働きをしてくれるのです。

 

理由2:事業をより発展させられるから

NPOが行っている事業の成果を、社会的インパクト評価によってはっきりさせることによって、NPOが自らの事業を改善していくことができるようになります。

そもそも誰のための事業なのか、事業がどうなることが理想なのか、事業によって誰にどうなってほしいのかなど根本的なことを考えていくことで、そのNPOの事業自体がよりよくなっていくことが期待できます。

社会的インパクト評価は、ただ単に外部からの評価としてではなく、自分たちのNPOの事業を内側からよりよくしていくために活用することができるのです。

 

理由3:政策提言の根拠になるから

政府や地方自治体は、法律や条例のような形で各種制度を持っています。そのような政府や地方自治体に対して、制度の改善や法律・条例の追加や撤廃を求めることを政策提言(アドボカシ―:advocacy)と言います。

特に日本では、これまで多くの場合、政府や自治体などによって社会的ニーズに応えるため社会サービスを提供したり、制度を作ってきたりしました。なので、実情に合わせて、制度や法律・条令を最適な形にしていくことは、非常に大切なことです。

しかし、多様化が進んだ世の中にあって、これまでのようにすべての社会的なニーズに応えられるかと問われると、なかなか難しくなっていると言わざるを得ません。そこで、NPOが持ち前の小回りよさを生かして、社会的なニーズをキャッチし政府や自治体に伝えるということが求められているのです。

社会的なニーズを伝える時に、「困っている人がいます!」というより、「○○について○人がこのくらい困っているんです!」と数字や具体例がある方が客観的で説得力もあるし、政府や自治体の人たちも動きやすくなりますよね。社会的インパクト評価があることで、この客観性や説得力を増すことになり、制度や法律・条令の最適化も含めたより大きな社会的な成果を上げることができるようになるのです。

まとめ

今回や今話題の社会的インパクト評価がNPOに対してどのようなメリットがあるのかということをまとめてみました。

より民間の資源を活用できること、事業を発展させられること、政策提言の根拠になることの3点を挙げました。

社会的インパクト評価にはまだまだ解決しなければいけない課題もありますが、それを含めて考えてみてもNPOにとって大きな価値があることではないでしょうか?