寄付先の選び方を知って、最高の寄付をしよう!

2017-01-20

最近、寄付を行う人が増えています。しかしいざしようと思っても、どこにしたらいいのか、どのようにしたらいいのか等、迷う人も同時に増えているようです。そこで、今回は選定プロセスや基準など寄付先の決め方について解説します。この記事が満足のいく最高の寄付ができるキッカケになれば幸いです。

そもそも、寄付とは?

具体的な方法に入る前に、そもそも寄付とは何かについて簡単にまとめておきましょう。
寄付とは、「公共事業や慈善事業のような社会的な事業に対して、金銭や金銭以外の物品を自発的に提供すること」を指します。つまり、無償で金銭的な見返りを求めないということが寄付の大きな特徴と言えます。この記事では、金銭的な提供をメインに話を進めていきます。

「寄付白書2015」によれば、約4割の人が寄付を行ったことがあり、2014年には約1兆円が寄付として動いたとされています。これは無視できないほどのボリュームであり、今後とも増えていくものと考えられます。

また、寄付は未来への投資と捉えることもできます。実際、社会的投資という形でNPOや社会的企業などのソーシャルセクターへの資金提供も行われ始めています。つまり、これからの寄付とは、単に誰かのための支援を越えて、自分たちの望む社会を作るための投資であるといえるでしょう。

選定のプロセス

では、寄付先を決定するプロセスについて解説します。ここに挙げるステップはあくまで一例ですので、状況に合わせてカスタムしてください。

価値観を決める

まず初めにどのような価値観をもとに寄付をするのかと決めます。価値観というと難しいですが、例えば「子供の貧困を何とかしたい」とか「女性の活躍を応援したい」といった想いの部分です。ビジョンやミッションに当たるものといえるでしょう。この価値観がリンクするNPOなどへ寄付をするようにするといいと思います。

対象を探す

寄付先を探します。探す際の基準については以下で詳しく解説しています。

探す方法としては、インターネットで検索したり、財団や中間支援組織へ問い合わしてみたりといった方法が考えられます。ネット上では、リストアップしているものもあるので活用してみるといいでしょう。

方法を決める

一口に寄付と言っても、最近では非常に多くの方法が存在します。主なものとしては以下のものが挙げられます。

・直接寄付する(手渡し、銀行振込、クレジットカード決済など)
・会員になる
・遺贈寄付
・財団に寄付する
・ネット上で寄付する
・ポイントを使う

このような方法のうち、最もやりやすい方法を選択しましょう。寄付先によっては、選択できない方法もあるので注意が必要です。例えば、カード決済などは初期投資がされて体制を作っておかなくては寄付者は利用することができません。

金額を決める

方法が決まったら、どのくらいの金額を寄付できるのかを考えましょう。金額については、前のステップで決めた方法ともリンクするので合わせて考えるといいでしょう。言うまでもありませんが、無理のない範囲でできる適正な金額で寄付しましょう。

手続きをする

決めた方法に基づいて所定の手続きを行います。
手続きの内容や厳密さについては、方法や組織によってまちまちなのでよく確認して行いましょう。お金に関わることなので、よく確認しながら進めることが必要です。

関わる

寄付はお金を出しておしまいというわけではありません(終わることもできますが…)。寄付先と継続的に関わることで、どのような活動をしているのかや成果はどうなのかについての情報を得ることができます。

特に方法として会員になることを選んだ場合、より継続的な関係が続くことになります。会報が届いたり、パーティに招待されたり、説明会やスタディツアーの招待があったりするので適宜参加してみましょう。

選定基準

ステップ3で寄付先を決めるといいましたが、具体的にどのような基準で選べばいいでしょうか?以下のようにまとめることができると思います。これらの内、1つか複数を組み合わせるなどして最もいい寄付先を選びましょう。

活動内容を参考にする

やはり寄付を集めている組織の多くは何かの問題意識をもって事業を行っています。その活動内容に共感できるかどうかを選定基準にすることがオーソドックスな方法でしょう。なお、プロセスの最初で価値観を決めているからこそ、共感できる軸ができるともいえます。

ビジョンやミッションへの理解も基準となります。これらは何を目指して活動しているのかを端的に表しています。しかし、ただ掲げているだけの場合もあるので、どのように活動をしているのかもしっかりと確認することが必要です。

信頼性の高さ

日本のNPOのようなソーシャルセクター組織は残念ながら、全てが信頼できるかと言えば必ずしも言い切れません。だからこそ、信頼のおける組織を寄付先として選ぶのは当然と言えます。

寄付を集めている国際機関や国際的なNGOは信頼のおける組織と言えます。例えば、ユニセフや赤十字のような組織はかなり信頼のおける団体であり、実際現時点で多くの寄付を集めています。

また、NPO法人は「認定NPO法人」、一般社団法人や一般財団法人は「公益社団法人」や「公益財団法人」という風に、その公益性や事業の内容によってお墨付きを与えられている組織があります。このような組織は組織体制や会計管理についてはしっかりしているので、信頼性という面では寄付先として有力でしょう。また、これらの組織への寄付へは寄付金控除を利用できるので税制面でも有利と言えます。このことについては、「【個人向け】寄付金控除の意義と受け方を詳しく解説!」でも触れているので参考にしてください。

関わりがあるかどうか

これまでも寄付を決める基準として、知り合いがいたり関係者であるという理由がメジャーでした。確かに、知り合いがいればなんとなく、どのような組織なのかについて知ることができます。これまでのご縁のある組織に対して寄付をするという方法も有力です。知人に頑張っている人がいれば、その人を支援すると言う形で寄付をしてみると良いでしょう。

財務状況

ソーシャルセクターと財務状況は似つかわしくない組み合わせに思われがちですが、重要な観点です。財務的な持続可能性は、事業の持続可能性です。例え今効果的な事業をしていたとしても、事業が持続しなければ意味がありません。

また、寄付されたお金を適切に使っているのか、効率よく使っているのかという観点からも見ることができ、財務状況を基準にする意義は高いと思います。

NPO法人の場合は、都道府県や内閣府のウェブサイトで財務情報や活動報告を公開する義務があるので、気になるNPO法人のデータを誰でも見ることができます。

社会的インパクト評価を参考にする

最近注目されている社会的インパクト評価を基準にすることもいい手だと思います。
社会的インパクト評価については、「社会的インパクト評価とは」でも解説していますが、その組織や事業がどの程度の成果をあげたのかを評価するものです。

インパクトレポートというレポートを発表しているところも今後増えると予想されます。このような資料を基に、より成果を出している組織への寄付を考えるということも可能です。社会的意義のある組織や事業を支援することで、生活環境の改善やよりよい社会づくりに貢献することができます。

より進んだ指標を活用する(上級者向け)

これは上級者向けの方法になりますが、より進んだ指標を活用してみるということも可能です。社会的インパクト評価に関しては様々な指標がいろいろな組織によって開発されています。このような指標やツールを使って寄付先の決定やベンチマークをするのもアリです。

代表的なものとして、SROI(社会的投資収益率)が挙げられます。これは、社会的価値を代理指標を使い金銭的に置き換えることで、事業の成果を算出する指標です。

また、BACO(利用可能な最善の慈善活動選択肢)指標というものもあります。これは、社会的インパクトを1単位生み出すのに必要な費用を表す指標です。同じだけコストをかけたとすれば、より大きな成果(社会的インパクト)を上げた方が優秀な事業であるということを理解するための指標です。

このような指標を使うには、かなりの専門性と情報が必要なので、簡単にできるものではありませんが、効率のいい投資的な考え方を寄付に使いたい場合にはおすすめです。

まとめ

今回は、寄付先の選び方について解説しました。
寄付をする際、どこにするべきかは悩ましいポイントだと思います。この記事を参考にして、最高の寄付を経験してもらえたらと思います。

寄付者は直接事業に関わるわけではありませんが、重要なパートナーの一員であるという認識が徐々に広がっています。メンバーの一員になるような気持ちで寄付をしてみると新しい体験ができるかも知れません。